「君の名は。」を3回観て確信したけど、変態の正当化からヒットは生まれるんだわ。

「君の名は。」を観に映画館に行きました。
もうこれで「君の名は。」を観るのは3回目。
同じ映画を3回も観るなんて初めてのことです。

そして僕は確信しました。

「君の名は。」は名作である。

さらに僕は確信しました。

名作とは「変態の正当化」である。

最後に僕は、自信をもってこう言えます。

「変態」とは「内なる声を諦めない態度」である。

いったいどういうことか。
「君の名は。」のネタバレを大量に含みながら説明しましょう。

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「君の名は。」は名作である。

もうそんなことは皆知ってます。
だって興行収入200億突破してるんだもん。
上には千と千尋しかいないってそんなアホな。

でも、どうして「君の名は。」は名作なのか?
その理由はなんでしょう?

ストーリーが王道?
いい感じにラノベと一般の要素が混じってる?
風景がキレイ?音楽が素晴らしい?

それもそうだけど違います。
どれもこれも根本的な理由ではない。

「君の名は。」のヒット要因。
それは、新海誠が変態に徹し、
制作陣がそれを徹底的に正当化しているからです。

名作とは、「変態の正当化」なのです。

名作とは「変態の正当化」である。

「君の名は。」における変態とは何でしょう?

密室でバイトの先輩に脱衣を要求すること?
女子高生の3年越しの吐瀉物をグイッと飲み干すこと?

どれも変態には違いない。
しかしもっとも大きな変態は、「君の名は。」のストーリーそのものです。

いいですか?
物語の最後、瀧くんと三葉は運命の再会を果たしますが、
作中の出来事は全く覚えていないのです。
二人だけではありません。
てっしーも四葉も司も奥寺さんも、あの出来事のことを覚えていない。

ということは、全ての出来事はただの空想に過ぎない可能性があります。
三葉と瀧くんは時空を超えて出会ったりしてないし、
なんか煮え切らない日常過ごしてたけど、
向こうの電車の人が気になり追いかけてたら、向こうも同じこと思ってたラッキー、
なだけの話かもしれないのです。

でも皆さん、似たような体験があるんじゃないでしょうか。
ある場所やある人に、理由もわからないけどなぜか惹かれてしまう。

それをたいていの人は気のせいで済まし、忘れてしまう。
でも新海誠はその「なんとなく」の背後に壮大なストーリーを構築しました。
ただの「なんとなく」から隕石が地球に落ちます。
時空を超えた超常現象で、何百人もの命を救います。
あまりに壮大な空想じゃないでしょうか。

これが変態と言わずになんでしょう。
しかしこの変態を、制作陣は最高にうまく味付けします。

日本中が涙する、奇跡の恋愛物語。
僕は3回観に行って3回とも泣きました。

これが、これこそが、名作が名作たるゆえんです。

ベースは変態。
一人の人間が、わけもなく人や場所に感じてしまう「なんとなく」の感情。
その感情から、壮大な空想を描いてしまう変態ぶり。
しかしその変態を、極上に味付けし、正当化。
音楽、風景、演出、あらゆる要素が集まって、日本中が恋する物語に。

この「変態の正当化」こそが、名作の条件なのです。

「変態」とは「内なる声を諦めない態度」である。

では、新海誠その人はすごくないのでしょうか。
「君の名は。」を名作にしたのは、制作陣の味付け力だけなのでしょうか。

それは違います。
新海誠はすごい。すごすぎる。
それは彼が、圧倒的な変態だからです。

そして「変態」とは「内なる声を諦めない態度」のことです。

優れたアーティストは、時に犯罪に手を染めたり、異常な性癖を持っていたりします。
そこから「異常者である=表現者として優れている」という推測をする人がいます。

でも、それは違います。
本当はみんながみんな、異常者なのです。
だからみんな、異常な表現である名作に共感するのです。

でも普通の人は、自分が異常であることを諦めます。
自分の中の、異常者の声を押し殺し、普通であるように振る舞います。

でも変態は諦めません。
内なる声を殺しません。

徹底的に異常者である自分の声を聞いて、そこに従おうとします。

そんな異常者である自分を、法律の外で表現すれば犯罪者です。
犯罪者とは人を傷つける変態です。
だいたいの人が、自分の異常に向き合えばそうなります。
だからこそ、普通は異常者である自分を諦めます。

でもたまに、法律の中で異常である自分を表現できる人がいます。
これがクリエイターの分野で、天才と呼ばれる人々です。
天才とは、人を傷つけない変態です。

新海誠監督がそうです。
なんだかワケもわからず、人や場所に惹かれてしまう謎の感情。
普通の人が諦めるソレ。
でも変態は、ソレを諦めない。

自分の内なる声を聞き続け、
それを形にする道を模索し続ける。

そしてその変態を、外側の人ががっちり固め、世間との橋渡しをします。
そうやって「君の名は。」という怪物的作品が生まれたんだと思います。

内なる声を諦めない変態がいる。
変態が正当化され名作になる。
そうして生まれた「君の名は。」という物語。

まだ観てない方(ここまで読んでそんな人いないか?)、
もう一度観たい方、改めて必見です。

細かい部分までわかる小説版もオススメ!

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